先日SSL化を終わらせましたので、
今回はグーグルサーチコンソールとグーグルアナリティクスを導入してみます。
グーグルサーチコンソールは、Googleが提供しているサイト流入やサイトの問題点を改善するツールです。よくセットとして言われるグーグルアナリティクスとは目的が明確に異なり
- サーチコンソール:流入前のユーザー検索とサイト内部の問題把握
- アナリティクス:流入後のユーザー行動の分析
といった違いがあります。
それでは手順を追っていきます。
サーチコンソールの設定
サーチコンソールで設定を行う際にまず気にしなければならないのが収集範囲を決めることです。
具体的にはドメインプロパティでいくか、URLプレフィックス方式でいくかです。
それぞれ簡単に紹介します。
ドメインプロパティとURLプレフィクス比較表
ドメインプロパティ | URLプレフィクス | |
---|---|---|
ざっくり説明 | サブドメインも含む、幅が広い取得 | 指定したドメイン、ディレクトリだけ |
取得対象(web.knowhow.jp)の場合 | https://web.knowhow.jp/ https://www.web.knowhow.jp/ https://sub-domain.web.knowhow.jp/ https://web.knowhow.jp/blog | https://web.knowhow.jp/ |
認証方法 | DNSレコードの確認 | さまざま |
設定の容易さ | やや難しい | 簡単なものもある |
ドメインプロパティ
ドメインプロパティはメインドメインを含め全てのサブドメインが対象になります。
また、httpやhttpsは区別されませんので幅広くデータ集計がされます。
▼取得する場合の例(web.knowhow.jp)
https://web.knowhow.jp/
https://www.web.knowhow.jp/
https://sub-domain.web.knowhow.jp/
https://web.knowhow.jp/blog
しかし、設定には必ず契約しているサーバーごとのDNSレコードを利用した認証を行う必要があり、少々サーバー側の知識がないと設定が難しいと思います。
対してURLプレフィクスだと認証方法がいくつかあり、簡単なものを選べるので設定が楽です。
特別理由がない限りはURLプレフィクスをお勧めします。
URLプレフィックス
URLプレフィクスはサブドメインは対象になりません。
登録したサイトと配下に存在するディレクトリ/ページが対象になります。複数ドメインでサイトを立ち上げる予定がないのであればURLプレフィクスで十分です。
このページではURLプレフィクスで設定を行います。
▼取得する場合の例(web.knowhow.jp)
https://web.knowhow.jp/
サイト所有者を確認する
誰でも好きなサイトを分析できたら困りますよね。なので申請するサイトがサイト所有者のものであるかを確認する必要があります。
まずは、サーチコンソールを開きます。
その後URLプレフィックスの入力欄に自分のサイトを入れて続行を押します。

続行を押すと、所有権確認の画面に遷移します。
この画面では認証方法を5つから選ぶことができますが、簡単に設定できる面で、お勧めなのはHTMLタグです。後々色な解析タグを増やすことを検討している場合は、Googleタグマネージャーの設定が良いと思いますが、Googleタグマネージャー自体も設定が必要なので、まずはHTMLタグでの認証をしてしまいましょう。※後で切り替えも可能です。

コピーを選択して、このタグをWordpressのheadタグを記載する場所に設置したのちに確認を行うことで、設定が完了になります。
Cocoonを使っている人は、設定ページがCocoon設定内にありますので次で紹介します。
その他のテーマの人は、「外観」→「テーマファイルエディター」→テーマファイル内の「header.php」ファイルに書き込むことでも設定できます。<head>タグで囲まれた中に書いて保存すれば大丈夫です。

コピーを押したら、一旦この画面は残しておいてください。
Cocoonでの設定が終わったら、最後に確認ボタンを押す必要があります。
Cocoonでの設定場所
「Cocoon 設定」→「Google Search Console設定」より
先ほどコピーした内容のうちID部分だけを抜き出して入力します。
※コピーしたタグのうち content=”この部分だけが下で入力するIDです”

その後ページで下部で「まとめて保存」を押します。
終わったら、サーチコンソールの画面に戻ります。
サーチコンソールで確認ボタンを押す
サーチコンソールに戻り「確認」ボタンを押します。
無事に設定ができたら次の画面になります。。これで設定が完了になります。

プロパティに移動してみますが、登録したばかりではまだ見れません。
翌日には確認できるようです。なおサーチコンソールは集計に少し時間がかかるのか、3~5日前の日付のデータが最新になります。

アナリティクスの設定(GA4)
続けてGoogle Analytics4の設定を行います。
Cocoon設定で、アナリティクスのトラッキングIDを記載する項目がありますが、これは旧Google Analyticsのための項目なので、Google Analytics4を設定する場合では使えません。別途解析タグに入れる方法によって解決します。
Google Analytics4と旧ツールとの比較
Google Analytics4とは何か簡単に言うと、
Google Analyticsの後続版で、分析の軸が従来のPV軸からクリックやスクロールなどのイベント軸に変わったことが大きな違いとなります。この変更によりページ切り替えの概念が存在しないアプリやゲームなどの計測が簡単にできるメリットがあります。しかし、従来のGoogle Analyticsのデータが引き継げないことなどデメリット面もあります。
2023年7月には、サービス終了されるためどのみちいつかのタイミングでGoogle Analytics4に移行していく必要があります。これから解析ツールを入れる方はひとまずGoogle Analytics4を優先的に入れることがお勧めします
Google Analytics(旧) | Google Analytics4(新) | |
---|---|---|
サービス開始 | 2005年11月〜 | 2020年10月〜 |
サービス終了 | 2023年7月 | 終了予定なし |
分析軸 | ページビュー | イベント(スクロールやクリック等) |
スマホアプリ対応 | △ | ○ |
ページの切り替えがないサイト | △ | ○ |
それでは設定方法に移っていきます。
Google Analytics4 の初期設定手順
まずは管理したいGoogleアカウントにログイン後、下記ページにアクセスします。

「無料で利用する」を選択して下記の流れで設定を進めていきます。
- アカウントの設定
- プロパティの設定
- ビジネスの概要
- データストリームの作成とタグ発行
用語補足 アカウント プロパティ データストリームについて
ここで用語を補足しておきます。
今から3つ設定を行いますが、それぞれ大まかに以下の役割があります。
命名で悩むことがあると思いますが、後から自由に変更することも可能なので、特に考えずに作っていただいても大丈夫です。
今回はサイトの分析に使うため、プロパティとデータストリームについてはサイト関係と捉えていただければ大丈夫です。アカウントについては、それよりも大きな枠組みとして会社名なやプロジェクト名などと考えていただければ良いと思います。
説明 | 例 | 命名例 | |
---|---|---|---|
アカウント | 大きく組織や会社などの枠組み | 株式会社〇〇 プロジェクト〇〇 | 株式会社knowhow |
プロパティ | 分析対象のウェブサイトなど、 アカウントに対して複数あって良い | サイト名など | web.knowhow.jp |
データストリーム | データの収集源 | アプリ(ios/android)と Webサイトのうちどれか | webサイト |
1.アカウントの設定
アカウントを命名します。
他に管理するものがなければ、単純にサイト関連の名前でも良いです。
登録例:株式会社Knowhow.jp

2.プロパティの設定
次にプロパティです。アカウントごとに複数設定できます。
他に管理しているサイトがあれば、プロパティごとに分けて登録します。
※タイムゾーンや通貨は日本を設定しておきます。
ちなみにGoogle Analytics(旧)を設定する場合は、詳細オプションを表示すれば一緒に設定できますが、ここの説明は省略させてもらいます。
登録例:https://web.knowhow.jp/

3.ビジネスの概要
ビジネスの業種業態、従業員数などを記載します。

その後、利用規約を読み「同意」を押します。

次にデータストリームを設定します
データストリームの作成とタグ発行
3種類から選ぶことができます。今回はウェブサイトの分析なのでウェブを選択しました。

続けてURLとストリーム名を設定します。
その後ストリームを作成を選択します。

グローバルサイトタグ(gtag.js)を押し、タグを発行します。
次の手順で、これをWordPress側に記載を加えます。

「Cocoon設定」→「アクセス解析・認証」のその他のアクセス解析・認証コード設定欄のヘッド用コードにタグを貼り付けます。
※Cocoonでない方は、「外観」→「テーマファイルエディター」→「header.php」のheadタグの間に記載します。

これを保存して設定が完了です。
確認のため、アナリティクのホーム画面に移動してみましょう!
問題なければ、過去30日間のアクセスを見ると自分のアクセスが記録されています。

アナリティクス(GA4)とサーチコンソールの連携
最初に、サーチコンソールとアナリティクスは以下のように説明しました。
連携しておけばGoogle Analytics4内でサイトに来たユーザーがどうやってきて、サイト内でどんなことをしたのか切れ目なく解析が可能になります。ぜひやっておきましょう
- サーチコンソール:流入前のユーザー検索とサイト内部の問題把握
- アナリティクス:流入後のユーザー行動の分析
連携手順
画面左下「管理ボタン」を押し、プロパティの項目にある「Search console のリンク」を選択します。

「アカウントを選択」を押します

紐つけたいプロパティ名にチェックをつけて、「確認」を押します。

次にウェブストリームを選択します。
上に紹介した手順で作成したデータストリームを選びましょう

先ほど作ったデータストリームを選択して「次へ」を押す。

最後に送信を押して連携完了です。

以下の画面に遷移します。

このままだと表示がされないようなので、次にこれを公開設定を行う必要があります。
公開設定
画面左の「レポート」アイコンを押し、「ライブラリ」を選択後、Search consoleのコレクションを見つけます。そのハンバーガーメニューから「公開」を選ぶことで設定が完了です。

終わったら確認してみましょう
下記画像のようにSearch Consoleのメニューが追加されていれば大丈夫です。
見てみると
- クエリ
- Google オーガニック検索クエリ
の2種類だけになり主に流入キーワードが確認できる状態ですね。
サイトマップ送信や内部リンクの分析などは、従来通りサーチコンソールにログインする必要がありそうです。
しかしこれだけでも十分に価値があると思います。

まとめ
今回は、cocoonを利用したサーチコンソールとアナリティクスの導入方法と連携方法について解説をしました。
ウェブサイトを効率良く改善していくためにはアクセス解析系の導入は欠かせません。
特にサーチコンソールは、なるべく早く導入する必要があります。理由としてはサイトマップを送り、Googleにサイトを発見してもらうためです。
逆にアナリティクスについてはある程度アクセスが貯まるまではなかなか分析がしづらいところがあります。なので、設定だけをメインにしてある程度記事ができたら、分析に目を向けていくというやり方が効率的かと思います。
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